米作り
最近、田植えを経験した。
その時に感じたのが、米作りには色々な機械が必要だが、使用されるのは1年に何日も無く殆どは眠っている期間だということ。
詳しい値段については調べていないが、米作りは初期投資がかなり大きく、回収にかなり時間がかかるビジネスモデルである。
今回経験したのは1丁弱の面積の田植えであるが、この位であれば田植えは1日で完了する。
ということは、田植え機は364日は使用していないのである。
ほぼ、遊休資産である。
この状況を改善できれば稲作農家の収益も改善できるし、新規参入のハードルも低くなるのではないかと思う。
収益改善には機械の使用率を上げるか、機械の取得費用を下げる必要がある。
機械の使用率を上げるには作付面積を多くして、使用日数を増やす必要がある。
そのためには、より広い土地が必要となる。
土地を増やすには買うか借りる必要があるが、法律等の関係で借りる方がハードルが低いのではないかと思う。
取得費用を下げるために真っ先に思いつくのが、シェアする事である。
田植えを行える時期は年間10日前後だと仮定すると年に1日だけ使う農家10人でシェアする事で導入費用を1/10に抑える事ができる。
ただ、シェアの場合には所有権やメンテナンス等の問題が新たに発生するので、一番現実的なのはレンタルである。
レンタルといっても稲作の機会が必要な時期は基本的には春と秋だけなので、レンタカーの様に専門の業者が参入して利益を上げるのは難しいかもしれない。
一つの案としては農家個人が投資の意味も込めて機械を購入し、それを周りの農家に貸し出して投資費用を回収するのがいいだろう。
法律上の減価償却期間で投資金額をペイできるような料金設定とし、減価償却後のレンタル代のほとんどが利益になるようなモデルにしたら参入者も増えるのではないかと思う。
この位の案であれば皆が思いつきそうなものであるが、聞いたことがない。
理由の一つとしては、ほぼ全ての農家が既に機会を所有しておりレンタルを必要としていない事である。
需要が無いので貸す人も出てこない。
しかし、レンタルできる事がわかれば機会を買い替える際や、新規参入の際には選択肢の一つになるのではないかと思う。
新規参入でレンタルビジネスを始めるのは難しいと思うので、自分で使うつもりで機械を買った人がレンタルサービスを始めるのがいいだろう。
貸す方は元々自分で使用する予定だったので、借りる人がいなくてもダメージは無いし、借りる人が出てくれば収益が上がる結果となる。
日本の農業の未来のために、レンタルサービスを始める個人が出てきて欲しい。